Q.乾椎茸の戻し方は?
乾椎茸を水に戻す理想的な温度は氷温(0℃)ですが現実には難しいので冷蔵庫で戻すのが最適です。椎茸はリボ核酸という物質を持っていて水で戻すとその外側にある酵素が働きだし、その後リボ核酸にも働きかけグアニニル酸という旨み成分とレンチオニンという香り成分が作られます。その他にもグルタミン酸・グルタミン・アラニンなどの旨みを増すアミノ酸ができます。ぬるま湯で乾椎茸を戻すとグアニル酸もでますが、それを壊す酵素も出現し旨み成分がうまく作られません。乾椎茸を戻すには水につけて一晩ゆっくり冷蔵庫に入れておくことをお勧めしますが、酵素の働きを損なわずできるだけ短時間に戻すにはぬるま湯に砂糖を少々加えると1時間弱で戻すことができます。
豆知識・・乾椎茸の旨みはアミノ酸と椎茸特有の成分であるグアニル酸が含まれることによります。生椎茸を乾燥させる過程でグアニル酸の量が増えるので生椎茸より乾椎茸の方が旨みは強くなります。このグアニン酸は鰹節(イノシン酸)・昆布(グルタミン酸)と共に三大旨味成分と言われています。このグアニル酸は椎茸の未調理時にはあまり存在しませんが、加熱調理や水戻しすることによっても増加します